交通系10カード、相互利用へ

JR東日本JR西日本などJR各社と、首都圏、名古屋圏、関西、九州の主な私鉄などは、それぞれが発行する10種類*1ICカード乗車券の相互利用を始める方針を固めた。
年内に検討会を発足させ、2013年春の相互利用開始を目指す。10種類のICカード乗車券のうち1枚を持っていれば、出張や旅先の交通機関でも利用できるようになり、利便性が飛躍的に高まる。
ICカード乗車券は、基本的な技術仕様が共通で、発行する会社や団体が合意すれば相互利用が可能。ただ、参加する鉄道会社やバス会社ごとにシステムの改修費が必要になるため、一部の小規模経営のバス会社などが相互利用の拡大に消極的だった。だが、ICカード乗車券の普及が進み、さらに利便性向上を図るためには避けて通れないと各社が判断した。
相互利用は現在、JR東日本を中心にJR各社間の一部で行われている。また、首都圏では、私鉄やバス会社が発行する「PASMO」とJR東日本の「Suica」、関西ではJR西日本の「ICOCA」と私鉄などで使える「PiTaPa」など、エリアごとに進んでいる。
10種類のICカード乗車券の相互利用が実現すれば、例えば、現在は首都圏の私鉄・バスなどとJR東日本以外では使えないPASMOが、北海道、東海、西日本、九州のJR各社や関西の私鉄などでも利用できるようになる。ただ、JR四国ICカード乗車券を導入しておらず、四国で検討会に参加予定の鉄道会社などはない。
(2010年12月19日=YOMIURI ONLINE

<2010年12月20日追記>

JR北海道PASMO協議会、JR東日本名古屋市交通局名古屋鉄道名鉄)、JR東海スルッとKANSAI協議会、JR西日本福岡市交通局西日本鉄道西鉄)及びJR九州は、JR北海道の「Kitaca」、株式会社パスモの「PASMO」、JR東日本の「Suica」、名古屋市交通局及び名鉄の「manaca」、JR東海の「TOICA」、株式会社スルッとKANSAIの「PiTaPa」、JR西日本の「ICOCA」、福岡市交通局の「はやかけん」、西鉄の「nimoca」及びJR九州の「SUGOCA」による交通系ICカードの相互利用サービスについて、2013年春の実現を目標に検討を開始しました。
今後は、上記10の交通系ICカードをご利用される全国のお客様の利便性向上を目指し、相互利用の実現に向けた諸課題の整理を進めてまいります。
(2010年12月20日JR北海道PASMO協議会、JR東日本名古屋市交通局名古屋鉄道JR東海スルッとKANSAI協議会、JR西日本福岡市交通局西日本鉄道JR九州

*1:KitacaPASMOSuicaICOCAはやかけんnimocaSUGOCAmanacaTOICAPiTaPaの3グループに分かれています。