チリで大地震

チリでは、1960年5月22日にもM9.5という観測史上最大の地震が発生しています。

南米チリ中部で27日3時34分(日本時間同日15時34分)頃、M8.8の地震が発生した。現地の報道によると死者は122人で、さらに増える可能性が高い。震源から300km以上離れた首都サンティアゴでも建物などに被害が出た。チリ滞在の日本人は約1,200人。今のところ被害情報はないが、震源地近くでは通信状態が悪く、連絡がとれない邦人家族もある。
地元紙テルセラ(電子版)によると、太平洋のファン・フェルナンデス諸島を津波が襲い、3人が行方不明になった。イースター島では住民の避難が始まった。ハワイ諸島には最大で高さ4.8mの波が押し寄せる可能性がある。オーストラリアやニュージーランド、フィリピン、台湾、インドネシアなどで津波警報、米西海岸やアラスカ州などで津波注意報が出された。
米地質調査所によると、震源コンセプシオン(人口約20万人)の北115kmの太平洋沿岸部。震源の深さは約35km。震源付近ではM6.0〜6.9の比較的大きな余震が起きている。
コンセプシオンやタルカウアノなど震源に近い都市では、被害の把握が困難な状態。
バチェレ大統領は27日、「被災地に緊急チームが向かった。通信や電気の復旧を急ぐ」と述べ、国民に落ち着くよう呼びかけた。
チリは地震国として知られる。中南米では今年1月12日、ハイチでM7.0の大地震が発生し、20万人以上が死亡している。
(2010年2月27日=毎日jp