張栩十段・王座・碁聖、2人目のグランドスラマーに

次は誰かということになると、小林光一九段が残り2つ(本因坊、王座)ですが、年齢的に厳しそうです。むしろ、山下敬吾天元でしょうか。4日に開幕する第48回十段戦の挑戦者になっています。

囲碁の第34期棋聖戦七番勝負、山下敬吾棋聖(31歳)と挑戦者、張栩三冠(30歳)の第5局は25日から静岡県伊豆市の「玉樟園新井」で行われ、26日16時19分、白番の張三冠が247手で1目半勝ちし、シリーズ4勝1敗で棋聖位を奪取した。
張新棋聖はこれで、趙治勲二十五世本因坊(53歳)以来2人目となる7大タイトル(棋聖、名人、本因坊、十段、天元、王座、碁聖)制覇を果たした。山下棋聖は5連覇による名誉棋聖称号の獲得を逃した。
お互いに大きな記録がかかった今シリーズで、張新棋聖は故郷の台湾での第1局で勝利を収めると、精密な読みを武器に山下棋聖を押し切った。優勝賞金は今期から4500万円。
(2010年2月26日=Yomiuri ONLINE

<参考>7大タイトル獲得数

棋士 生年月日 棋聖 名人 本因坊 十段 天元 王座 碁聖
趙治勲二十五世本因坊 1956年6月20日 8期 9期 12期 6期 2期 3期 2期 42期
小林光一九段 1952年9月10日 8期 8期 5期 5期 9期 35期
故・加藤正夫名誉王座 1947年3月15日 2期 4期 7期 4期 11期 3期 31期
坂田栄男二十三世本因坊(引退) 1920年2月15日 2期 7期 5期 7期 21期
林海峰名誉天元 1942年5月6日 8期 5期 1期 5期 1期 1期 21期
張栩棋聖・十段・王座・碁聖 1980年1月20日 1期 4期 2期 1期 1期 5期 4期 18期
大竹英雄名誉碁聖 1942年5月12日 4期 5期 1期 7期 17期
故・藤沢秀行名誉棋聖 1925年6月14日 6期 2期 1期 5期 14期
故・高川格二十二世本因坊 1915年9月21日 1期 9期 1期 1期 12期
王立誠九段 1958年11月7日 3期 4期 4期 11期
武宮正樹九段 1951年1月1日 1期 6期 3期 10期
山下敬吾天元 1978年9月6日 5期 2期 2期 1期 10期
石田芳夫二十四世本因坊 1948年8月15日 1期 5期 1期 2期 9期
羽根直樹本因坊 1976年8月14日 2期 2期 3期 7期
高尾紳路九段 1976年10月26日 1期 3期 1期 5期
故・橋本昌二九段 1935年4月18日 1期 2期 3期
井山裕太名人 1989年5月24日 1期 1期

<2012年7月28日追記>
う〜ん、柳時熏さんを忘れていた悪寒が。ごめんなさい、柳時熏さん。