ホームから転落した女性、助かる

ちょっと間違ったら二人とも死んでいたでしょうから、運も味方したように思います。

15日21時15分頃、JR中央線高円寺駅の上り線ホームから女性(20歳)が線路に転落し、都内に住む男性会社員(24歳)が女性を助けようと線路に飛び降りた。高尾発東京行き快速電車(10両編成)が迫り、女性が意識を失っていたため、男性は2本のレールの間に女性を寝かせ、自分はホーム下の待避壕に駆け込んだ。電車は女性の頭上を通過したが接触せず、転落で負った頭へのけがだけで済み軽傷。男性は無事だった。
警視庁杉並署などによると、女性は酒に酔って気分が悪くなり同駅で下車し、ふらついてホームの上り線路に転落した。男性が線路に飛び降り、女性に声を掛けたが反応はなく、レールの間に横たえた。
電車は先頭から5両目までが女性を通過して止まったが、車体の最下部と線路の間の約30cmの空間に入り込む格好となった。女性はJRに「気付いたら電車が頭上にあった」と話したという。
(2010年2月16日=毎日jp

<2010年2月17日追記>
あそこだったら、頭を打っていたとしても、抱きかかえてホームの反対側*1かホームの阿佐ヶ谷側へ退避するのが正解でしょうね。少なくとも、標準的な救助方法ではありません。

JR高円寺駅で15日夜、線路に過って転落した女性(20歳)の命を救ったのは、ホームから飛び降りた都内在住の社会福祉法人職員(24歳)のとっさの判断だった。佐藤さんは16日、同駅でJR東日本から感謝状を贈られ、「その時」を語った。
杉並署によると、事故は15日21時15分ごろ起きた。中央線下り電車の先頭車両から降りた女性が、そのままホーム反対側の上りホームから線路に転落した。
職員は同じ下り電車の先頭車両から女性が転落したのを目撃。「気づいたら体が勝手に動いていた」。ホームにいた男性に駅員への連絡を頼むと、線路に飛び降りた。
女性はレールの間(約1m)に横向きに倒れていたが、大学時代にラグビーをしていた経験から、頭を打った時は動かしてはいけないと思い、女性の手を握り、「すぐ助けが来るから」と呼びかけた。しかし、全く反応がなかったという。
背後で上り電車の警笛が鳴った。JR東日本によると、同16分、乗客がホームの非常停止ボタンを押した。だが、電車は女性が倒れていた場所まで約100m*2に迫り、運転手は手動で急ブレーキをかけた。佐藤さんはとっさに女性を仰向けにすると、間一髪でホーム下の避難スペース(高さ約1m、奥行き約60cm)に逃れた。車両が起こした風を背中に感じた。4両目が女性の上を通過して停止。女性は車体と枕木のすき間(約30cm)にいて助かった。車輪の間から「ここはどこですか」との女性の声が聞こえた。女性は自力ではい出し、「死んじゃいそうだったの?」と尋ねた。「そうだよ」と答えると「ありがとうございました」と言われた。
職員は「その時は必死で恐怖を感じなかったが、眠る前に思い出し、怖くなった」と話した。
(2010年2月17日=asahi.com

<2010年2月22日追記>
大事なことを忘れていたので追記。まず、「非常停止ボタン」を押して列車を停めましょう。現場を見に行ったのですが、9号車乗車位置*3にありました。女性が落ちた所から20mと離れていないと思います。
<2010年2月22日追記>
協会の粋な計らいですね。

過って線路に落ちた女性を助けた元ラガー(24歳)に2月28日、日本代表ジャージーが贈られた。
都内在住の社会福祉法人職員。先月15日、JR高円寺駅でホームから飛び降り、線路に横向きに倒れた女性を、電車にひかれないようあおむけに動かし、自身はホーム下へ逃れる機転を働かせた。
贈呈式は日本選手権決勝前のピッチ上。「まさかの話で夢のよう。秩父宮ラグビー場に立つことができて感無量でした」と大学では主将で最後尾を守るFBだった。背番号「15」を手に笑顔を浮かべた。
(2010年3月1日=asahi.com

*1:少し狭いかもしれません。

*2:60km/hくらいは出ているでしょうから、この距離では停まれません。

*3:阿佐ヶ谷方から数えて2両目になります。