JAL機内で火災

故意なのか偶然なのか、判断が難しいでしょうね。いつでも起こりうる事例なのですが、防ぐには「ライター機内持込み禁止」くらいしかなさそうです。

関西国際空港を6日に出発した台北行きJAL653便(B767-300型、乗員10人、乗客33人)で、着陸直前に機内で火災が発生していたことが分かった。機内中央付近の座席周辺で焦げたようなにおいがし、座席から火が出ていたため、消火器で消し止めた。けが人はなかった。
日本航空によると、653便は現地時間20時45分に台北着予定で、同20時20分頃、左翼側中央付近の座席の下から小さい炎が上がったという。
客室乗務員が消火器で消火し、同機は20時27分、台北郊外の台湾桃園国際空港緊急着陸した。7日8時半台北発予定だった折り返し便は、火災の影響で欠航した。
着陸後に調べたところ、座席のクッション下から100円ライターが見つかった。
日本航空は「システムや配線などの不具合は見つかっておらず、ライターから何らかの理由で発火したとみられる」としている。
(2009年6月8日=毎日jp

<2009年6月9日追記>

台湾の行政院飛航安全委員会は9日、座席シートのすき間に入り込んだ電子ライターが、乗客のシート操作で自然発火した可能性が高いことを明らかにした。
出火した座席には、10歳の男子児童と母親が乗っており、シートを操作した直後に出火したという。シートのすき間からは焼けこげた電子ライターが発見されたが、この母子が持ち込んだものではないという。
同委員会は「故意に仕掛けられたものかどうかは調査中」とし、原因を究明後、対策を検討するという。現在、機内には1人1個までライターの持ち込みが認められている。
(2009年6月9日=Yomiuri On Line)

<2009年6月18日追記>
JALANAで見つかった個数が10倍も違うのは何故?

国内航空各社が保有する約500機の機内から、計60個以上のライターが見つかったことが17日、わかった。国土交通省が各社に一斉点検を指示していた。いずれも座席のすき間に挟まった状態で、乗客らのポケットから落ちたとみられるという。
飛行機には、1人1個までライターを持ち込める規定になっている。同省関係者らによると、これまでに日航グループで59個、全日空グループで6個確認され、ほかの航空会社でも見つかっているという。
各社とも運航前に、客室の床などに物が落ちていないかは点検しているが、シートのすき間の奥までは見ていないのが一般的。シートをめくっての点検は、1〜2カ月に1回程度という。
座席のすき間に落ちたライターによるトラブルは、今月6日の関西発台北行きの日航機のほか、4月にも香港発羽田行きの全日空系機で起きている。いずれも簡易ライターだが、回転式のドラムを回して点火するタイプではなく、上部を押して点火する圧電式だった。
このため、航空関係者は、「シートの背もたれを起こした際などに、金具が当たって点火部を押したのではないか」とみる。航空機のシートは燃えにくい素材でできているため、同省は「たとえ着火しても、燃え広がる可能性は低い」としている。だが、放置できないとして、同省は点検の間隔を狭めたり、乗客への注意喚起を徹底したりする対策を検討している。
(2009年6月18日=asahi.com