成田で着陸に失敗、炎上

TVでビデオの画像が流れていましたが、事故機は波に乗ったような挙動をしていました。

23日6時49分頃、成田空港のA滑走路(4000m)で、中国・広州発の貨物機フェデラルエクスプレスFedEx)航空80便(MD11型機、乗員2人)が着陸に失敗し、炎上した。
機体は滑走路の左側に外れ、裏返しになった状態で全焼、ともに米国人の乗員2人は搬送先の病院で死亡が確認された。事故当時、滑走路には最大瞬間風速18m/secの強風が吹いており、国土交通省では、同機は突風にあおられバランスを崩したとみている。
同省によると、成田空港の航空機事故で死者が出たのは初めて。国内では、3人が死亡した1996年のガルーダ・インドネシア航空機事故以来の惨事となった。
同省によると、死亡したのは、ケビン・カイル・モスリー機長(54歳)とアンソニー・ステファン・ピノ副操縦士(49歳)。2人とも炎上した操縦席で見つかった。運輸安全委員会は調査官6人を成田空港に派遣し、調査を開始した。
同機は着陸時にバランスを崩し、数回バウンドし、滑走路に左の主翼などが衝突。さらに機体を左に大きく傾けながら滑走路を外れ、横転した。衝突の衝撃で、主翼内部にある燃料に引火したとみられる。
成田航空地方気象台は、事故当時、高度約500m以下でウインド・シア(気流の乱れ)が発生するとの気象情報を出し、注意を呼びかけていた。事故機の直前に着陸した9機も、高度約600m以下でウインド・シアが発生していると管制官に通報。このため管制官は同日6時46分過ぎに事故機に着陸許可を出した際、ウインド・シアへの注意喚起とともに、滑走路周辺で北西から風速14.5m/secの風が吹いており、最大風速は18m/secだと伝えていた。
A滑走路では同日6時50分、航空機の進入方向からみてやや左側から、平均風速13.5m/secの向かい風の北西風が吹いていた。
(2009年3月23日=Yomiuri On Line)