携帯電話の乗客「冤罪」−全日空機の無線トラブル−

飛行機って、どのくらい電波に弱いのでしょうか?

長崎空港で17日に、出発のため誘導路を走行中の全日空662便の無線が使用できなくなったのは、機長席のマイクコードの破損が原因だったことが29日、総務省の調査で分かった。
乗客の1人が携帯電話の電源を入れていたことを申し出、電源を切ると無線が正常に戻ったため、当初、携帯電話が原因とみられていた。
航空無線や携帯電話を所管する総務省全日空の全機体のマイクコードが破損していないか点検し、再発防止策を報告するよう文書で行政指導した。
総務省が電波法に基づき662便として使用した機体のマイクと、乗客の携帯電話を臨時検査。トラブルの直後の点検で見つかっていたマイクコードの被膜が破れた部分と操縦席内の金属部分を接触させるとショートして無線が使えなくなることが確認された。
また乗客の携帯電話は、この時の無線に影響がなかったことが確認できたという。
(2007年10月29日=MSN産経)

17日の事件は、こんな感じです。

17日9時10分頃、長崎空港で、長崎発羽田行き全日空662便(B767-300型機、乗客225人)が、滑走路へ向かう途中、3系統ある無線機すべてが通信できなくなった。
駐機場に引き返し、客室乗務員が携帯電話の電源を切るよう呼びかけたところ、1人が「電源が入っていた」と申し出た。乗客が電源を切った後、無線機は復旧、44分遅れで出発した。同社は「因果関係ははっきりしないが、携帯電話が原因となった可能性は否定できない」としている。
国土交通省によると、携帯電話や電子機器などが航空機の運航に影響を与える「電磁干渉障害」は、2005年に48件報告されている。
無線機がノイズで交信不能となり、乗客の携帯電話の電源を切ることでノイズが消滅したり、携帯電話使用中に急に機体が傾いたりした事例がある。
(2007年10月17日=Yomiuri On Line)