北条鉄道内紛

このままだと、年度末に廃止もありうるかも知れません。

赤字経営が続く北条鉄道について、小野市は21日、経営体制をめぐる混乱から「(加西市と)信頼関係が損なわれた」として、出資金を引き上げるなど経営から全面撤退することを明らかにした。20日株主総会で活性化計画が承認されたばかりで、小野市の撤退は、同計画の実現に大きな支障となりそうだ。
小野市が保有する株式(5%)は、北条鉄道に買い取りを求める。赤字補填用の同市の基金約13百万円は支出を凍結した上で廃止。線路改修や車両更新費用の「近代化事業費」は本年度の予算措置を見送っている。
同鉄道は筆頭株主加西市長が社長を務めていたが、中川暢三・加西市長が昨年、社長就任を拒んだことをきっかけに蓬莱務・小野市長と対立。蓬莱市長が取締役を辞任するなど1年近く混乱してきた。
同鉄道は、加西市北条町駅と小野市の粟生駅を結ぶ13.7kmの第三セクター国鉄北条線廃止で、加西市、小野市、兵庫県、銀行など15団体が出資し、運行を引き継いだ。2004年度の年間輸送人員は約30万人で、毎年約30百万円の赤字を計上。加西市や県などが出資する基金から補填を受けてきたが、2006年度末で底をつく。
(2006年6月22日=神戸新聞