28日午後8時ごろ、神戸市北区有野町唐櫃(からと)の神戸電鉄三田線有馬口駅付近で、新開地発道場南口行き下り普通電車(4両編成)の2両目が脱線し、停止した。乗員乗客計約60人にけがはなかった。兵庫県警有馬署が原因を調べている。国土交通省運輸安全委員会も29日、現地調査に入る。

 同署や同社によると、有馬口駅から約60メートルのポイント通過時、男性運転士(29)が「異音と衝撃を感じた」という。調べると、2両目前部の車輪が進行方向右側に約1メートル脱線していた。事故の影響で、谷上−道場南口間と、有馬口有馬温泉間が不通となった。

 有馬口駅近くの別のポイント付近では2006年の1月と2月にも、車両の一部が脱線する事故が連続発生した。国交省航空・鉄道事故調査委員会(現運輸安全委員会)の調査報告では、ポイントの構造上の問題でカーブ時に車輪が浮き上がりやすくなっていたことなどが原因とされた。
毎日jp