先日の変電所事故といい、主要線区にも保守の手(というか金)が回らなくなってきているのでしょう。北海道新幹線の開通に合わせてえさ視線は整理できたようですが、さらに路線を整理して経営資源を集中しないで、全部ダメになりそうな気がします。

8日午後8時50分ごろ、渡島管内八雲町のJR函館線八雲駅で、停車中の札幌発函館行き特急北斗20号(7両編成、乗客111人)の4両目下部から煙が出ているのをホームにいた車掌が見つけた。運転士が点検したところ、4両目の床下のディーゼルエンジン付近の消音器から出火しているのを見つけ、駆けつけた駅員が消火器で消し止めた。煙は客室に入ったが、けが人はなかった。

 JRによると、出火した消音器は、エンジンの排気音を抑える装置。長さ80センチの円柱に近い形で車両下部の両側に付いており、進行方向に向かって左側が出火した。消音器から幅50センチにわたって小さな炎が上がったが、車両内には燃え移らなかった。エンジンは自動停止した。

 JRは、出火が走行中だったか、八雲駅に停車してからだったかを調査している。

 JRは、煙が入った4両目と3両目の乗客を前後の車両へ避難させた。

 乗客は同日午後10時20分ごろ、後続の特急スーパー北斗22号に乗り換え、函館へ向かった。

 JR北海道北海道運輸局に届け出たが、運輸局は炎が車体に及んでいないことなどから、国土交通省運輸安全委員会の調査対象となる鉄道事故重大インシデントには当たらないとみている。

 JR車両から出火するのは2011年5月、約80人が重軽傷を負った上川管内占冠村のJR石勝線の特急火災事故以来。
(2013年4月9日=北海道新聞

渡島管内八雲町のJR函館線八雲駅で8日夜、停車中の特急北斗20号(7両編成)の車両下部から出火したトラブルで、炎が上がった消音器付近のディーゼルエンジンが大きく破損していたことが9日、JR北海道などへの取材で分かった。消音器付近の線路上にオイルが流れ出ていたことも判明し、JRと道警、北海道運輸局は同日午後、エンジン破損やオイル流出と、出火との関係について車両の調査を開始した。

 JRによると、7両のうち出火した4両目だけを函館運輸所に移して調べている。

 出火したのは進行方向左側の消音器。運転士は、消音器の表面から幅50センチ、高さ2〜3センチの炎が上がっているのを確認した。エンジンはこの消音器の近くにあり、配管でつながっている。

 破損したのは、オイルが流れるシリンダーなどを覆う、エンジンの上部。鋼鉄に縦25センチ、横15センチにわたって穴が開いている状態という。一方、炎が上がった消音器は表面が黒く焦げた部分はあったが、内部まで激しく損傷した跡はなく、エンジンの損傷部分から漏れたオイルが消音器の表面で燃えた可能性があるとみられる。
(2013年4月9日=北海道新聞