11日午後7時半ごろ、北海道木古内町のJR江差線泉沢札苅駅間で、札幌発仙台行き貨物列車(20両編成)の車両の一部が脱線。運転士(37)が異常に気づき、緊急停止させた。車両に大きな損傷はなく、けが人はなかった。国土交通省運輸安全委員会鉄道事故調査官が12日に現地入りし、脱線の原因を調べる。

 JR貨物北海道支社によると、泉沢駅から800メートル西で車両8両目の後部の車輪四つがレールから約60センチ左にずれた。同列車は10日午後0時35分出発、大雨のため同11時ごろから函館市五稜郭駅に足止めされ、11日午後6時前に運転を再開した。運転士は「走行中、後ろを引っ張られるような感じがあり、確認すると脱線していた」と話している。

 この影響でJR北海道は同線の上下線の運行を見合わせ、周辺の木古内駅に一時停車させた新青森発函館行き特急スーパー白鳥の乗客らは、バスで代行輸送した。

 同線では4月、泉沢駅から約3キロ東の同町の釜谷駅付近で貨物列車(20両編成)が約1.8キロ脱輪したまま走行する事故があった。
毎日jp