JR北海道の小池明夫社長は3日、江差町を訪れ、2014年春に江差線木古内江差間(42.1km)を廃止する方針を、沿線の江差木古内上ノ国の3町長に正式に伝えた。町側は同区間の廃止に一定の理解を示しており、今後は路線バスなど代替の交通手段の確保に向け、JR側と協議していく考えだ。

 JRと3町の会談は非公開で行われた。小池社長によると、JR側は同区間だけで年間3億円以上の赤字になっている上、老朽化したトンネルや橋などの施設の維持管理に、今後も多額の経費が必要になると説明し、「運行継続は難しい」と伝えた。

 またJRによる路線バスの運行については、沿線にJRの路線バスの拠点がなく「難しい」との認識を示し、地元のバス会社への協力の要請などを含め、今後の3町との協議で詰める意向を示した。

(2012年9月3日=YOMIURI ONLINE