北海道新幹線(新函館〜札幌)起工式

 北海道新幹線の新函館(仮称)−札幌間(211.5キロ)の起工式が25日、北海道長万部町であり、2035年度の開業を目指して工事が始まった。道新幹線の起工で国土交通省が6月に認可した整備新幹線区間は全て工事が始まった。

 起工式は鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)などが主催し、道やJR北海道、沿線市町村の関係者ら約200人が出席。くわ入れなどを行って工事の安全を祈願した。

 来賓として出席した羽田雄一郎国土交通相は「札幌から鹿児島まで鉄道ネットワークの大動脈が完成する」とあいさつ。高橋はるみ知事は式後の会見で「1年でも2年でも工期を短くして、新幹線を道内全体の発展につなげるツールにしたい」と語った。

 同区間の総事業費は1兆6700億円で工期は24年。最高速度260キロで東京−札幌間を最短4時間43分で結ぶ。今年度は測量が中心となる見通しで、区間の76%を占めるトンネル工事が始まるのは17年度以降になる見込み。

 道は、札幌延伸に伴いJR北海道から経営分離される並行在来線の函館−小樽間について、9月にも協議会を設置、沿線15市町との話し合いを始める。
(2012年8月25日=毎日jp