JR石勝線東追分駅で貨物列車が脱線

雪が制輪子と車輪の間に入り込んで、ブレーキが効かなくなる可能性はあるのですが、北海道の機関士が耐雪ブレーキを知らないとも思えません。

16日20時50分ごろ、JR石勝線東追分駅構内で、JR貨物の上り貨物列車が赤信号で止まらず引き込み線*1に進入し、そのまま線路を囲う壁*2(シェルター)に衝突した。先頭の機関車は全車輪が脱線し、後ろの貨車も15両中4両が脱線した。運転士1人が乗っていたが、けがはなかった。
JR貨物などによると、貨物列車は釧路貨物駅発札幌貨物ターミナル駅行き。東追分駅は通過予定だったがダイヤが乱れており、反対方向から来るJR北海道の特急とすれ違うため赤信号が出ていた。何らかの理由で止まれず、本線を外れて引き込み線に入ったとみられる。
現場は緩い下り坂で、運転士は「ブレーキをかけたが利かなかった」と話しているという。JR貨物は寒さや雪でブレーキの利きが悪くなっていた可能性もあるとみて調べている。
引き込み線は途中で終わり、その先には砂利が敷いてあった。貨物のコンテナにはジャガイモや清涼飲料水などの食品が積んであった。
(2012年2月16日=毎日jp

<2012年2月17日追記>

JR貨物北海道支社は17日に記者会見し、「通常のブレーキで減速が思わしくなかったため、非常ブレーキを使ったが、停止位置を越えた」と発表した。駅には制限時速の45kmを超える70kmで進入していたことも明らかにした。同社は「運転士の行動に問題はなかった」としている。
同社によると、釧路貨物駅発札幌貨物ターミナル行き貨物列車(16両)の前方5両が脱線し、先頭のディーゼル機関車が雪よけシェルターに衝突した。男性運転士(25歳)1人が乗っていたが、けがはなかった。
東追分駅は単線区間にあり、対向列車とすれ違うために停止信号が出ていた。運転士は信号機手前800mから通常のブレーキをかけた。しかし、減速が思わしくなく、非常ブレーキもかけた。それでも停止位置で止まれずに駅に進入。他の列車との衝突を避けるための安全側線に入って脱線した。直前の車両点検で異常はなかったという。
国土交通省運輸安全委員会は17日、鉄道事故調査官2人を現地に派遣した。
(2012年2月17日=ASAHI SHINBUN DIGITAL)

*1:「安全側線」のことと思われます。

*2:雪よけなので、屋根がないと意味がないはずです。