仙石線、一部ルート変更

JR東日本や沿線自治体などでつくる第3回JR仙石線石巻線復興調整会議が30日、仙台市内で開かれ、津波で壊滅的な被害を受けた仙石線の東名、野蒜両駅を内陸側に移す新ルート案に合意した。石巻線石巻〜浦宿間を現行ルートで復旧し、女川駅は移転することで一致した。
震災で不通となっている仙石線高城町〜矢本間のうち、新ルートは陸前大塚〜陸前小野間の一部で、約3kmの区間
現在より500mほど内陸側の小高い丘を通るルートを設定し、区間内の東名、野蒜両駅は移す。この日示されたルート案は100mの幅があり、今後詰める。両駅以外の5駅は現行の位置で再建する。
新ルートは浸水被害を受けておらず、東松島市が検討する集団移転の候補地に入っている。安全運行を重視するJRと、街づくりと一体的な復旧を求める同市の考えが一致。事務局の東北運輸局が、市の土地利用計画を土台にルート案を作成した。年内に復旧スケジュールを決める。
石巻線は不通の石巻〜女川間17.0kmのうち、石巻〜浦宿間(14.5km)は護岸整備を進め、現行ルートで復旧。浦宿〜女川間(2.5km)は女川駅の移転先も含めて具体的なルートを今後検討する。
(2011年10月1日=KOLnet)