舞子駅で旅客が転落、死亡

かなり、間が悪かったようです。

17日21時45分ごろ、JR舞子駅で、姫路発米原行き上り快速電車(12両編成)を降りた女性が、ホームから車両間の連結部分に転落し、気付かずに発車したこの電車にひかれて死亡した。
兵庫県警垂水署によると、女性は神戸市西区の主婦(32歳)。友人の女性(28歳)と同県加古川市で飲食し、事故当時は酔っていたらしい。ホーム東側で下車し、改札がある西側に向かって歩いていたところ、4両目と5両目のすき間に後ろ向きに頭から落ちたという。先頭車両同士の連結部分だったため、転落を防止する装置などは付いていなかった。
同署によると、転落後、友人が女性を助けようとしたが、周りの乗客が「危ない」と制止しているうちに電車が発車した。友人は「ホームにいた人が非常ボタンを押したので大丈夫と思ったが、電車は出発してしまった」と話しているという。車掌は、ホームの乗客が止まるよう合図しているのに気付いて非常ブレーキをかけたが、停止したのは約10m先だったと話しているという。事故当時、駅員はホームにはいなかった。
JR西日本によると、この事故で上下計23本が最大33分遅れ、約5,700人に影響が出た。
また、国土交通省は18日、この事故について調査するため鉄道事故調査官を派遣した。
(2010年12月18日=毎日jp

<2010年12月19日追記>

JR舞子駅で乗客女性(32歳)が線路へ転落直後に動き出した電車にひかれて死亡した事故で、ホーム上に一定間隔で設けられた点滅灯が、非常ボタンを押した地点しか作動しない仕組みであることが兵庫県警への取材でわかった。女性と一緒にいた友人は県警に対し「転落直後に乗客が非常ボタンを押した」と話しているが、車掌は「点滅に気付かなかった」と説明しているという。
県警は、車掌の直近の点滅灯が作動しない仕組みだったため、転落に気づくのが遅れた疑いもあるとみている。
JR西日本などによると、点滅灯は非常ボタンが取り付けられた鉄柱に設置され、スピーカーから警報音も鳴る。舞子駅のホームには上下線合わせて14カ所に設けられており、このうち事故が起きた17日夜には、転落現場に近く、それぞれ別の場所の二つの非常ボタンが押されたという。
県警によると、非常ボタンが押された点滅灯の一つは、電車最後尾の車掌まで約160m、運転士までは約80m離れていた。車掌と運転士は県警の調べに「発車前に点滅や警報音には気付かなかった」と説明。舞子駅には普段からホームに駅員はおらず、事故時も不在だった。
事故時に非常ボタンが押されても点滅灯がその場所しか作動しないことについて、JR西日本朝日新聞の取材に対して「異常があった場所を乗務員や駅員らに知らせるためのものだ」と説明している。
(2010年12月19日=asahi.com