無期懲役囚の仮釈放

10年経てば仮釈放の可能性があるので、「あんな酷い事をやっても10年すれば出られる」などと言う人がいますが、実態はこんなものです。

無期懲役刑の受刑者で仮釈放を許可するかどうかの審査を昨年受けた24人のうち、不許可が18人と75%を占め、過去10年間の平均の34.6%を大幅に上回ったことが、法務省のまとめでわかった。
許可された6人の受刑期間の平均は30年2か月で、10年前の1.4倍に延びており、厳罰化の影響で無期懲役囚の仮釈放は一層難しくなっている。
法務省のまとめによると、昨年末時点の無期懲役囚は1,772人で、このうち受刑期間が30年以上なのは88人。50〜60年にわたり服役している受刑者も7人いる。
2005年以降、刑務所長の申請に基づいて仮釈放審査が行われた件数は年に1〜7件と少数にとどまっていたが、審査の透明化を求める声が高まり、昨年4月からは刑期が30年を過ぎた時点で必ず審査する新制度が始まった。これにより、昨年は審査数が24人に急増。ただ、許可されたのは1/4にとどまり、30年目の審査は仮釈放の拡大にはつながらなかった。
(2010年11月22日=Yomiuri OnLine