携帯と脳腫瘍の因果関係、否定

世界保健機関(WHO)」の下部組織「国際がん研究機関(IARC)」は17日、「携帯電話の使用によって脳腫瘍発症の危険性が高まるかどうかは確認されなかった」との研究結果を発表した。
同機関は2000年から、日本、英、仏、豪など13か国で約13,000人を対象に携帯電話の使用と脳腫瘍との因果関係を調査。その結果、携帯を「日常的に使用している人」や「10年以上使用している人」の方が、使用しない人より脳腫瘍発症率が低かった。ただ、統計上の偏りや誤差の可能性もあるとして、因果関係の断定は避けた。
記者会見した同機関の研究者は、「危険性ゼロとは断定できない。最近は携帯の使用が1日1時間以上の若者も珍しくなく、研究を続ける必要がある」と話している。
(2010年5月18日=Yomiuri ONLINE