ANA、那覇空港国際貨物基地運用開始

日本ベースのANAにとっては、よい選択だと思いますが、世界の大手と比べると周回遅れの感は否めません。UPSはディオスダド・マカパガル国際空港(旧称クラーク国際空港)を、DHLは香港国際空港を、FedExは広州白雲国際空港をアジアにおけるハブにしています。UPSは、深圳宝安国際空港にハブを移す予定。DHLは、上海浦東国際空港に北アジアのハブを作る予定です。

全日本空輸が26日、那覇空港の国際貨物基地の運用を開始した。深夜・早朝に那覇とアジア各地を「ハブ&スポーク方式」で効率良く結ぶことで、貨物の積載率を8割程度、年間輸送額は約150億円を見込んでおり、3年以内の黒字化を目指す。伊東信一郎社長は同日の記者会見で、貨物基地の稼働によって沖縄がアジアの物流拠点となる可能性を指摘した。
同社によると、26日夜にソウル、上海、台北、香港、バンコクのアジア5空港を出発する貨物専用機は、半導体部品などを積載。羽田、成田、関西の国内3空港からは部品のほか青果などを運ぶ。同日の貨物取扱重量は約500t。積載率は約8割に上る。
国際航空貨物業ではUPSやDHLなど「インテグレーター」と呼ばれる海外大手のシェアが先行している。全日空は深夜・早朝に発着する「24時間サービス」や国内18都市と接続する那覇空港の国内旅客線網による配送スピードの速さ、日本企業ならではの丁寧な貨物取扱などサービスの品質で海外大手を追い上げる。
(2009年10月26日=NIKKEI NET)