北陸新幹線で並行在来線廃止提言

北陸本線は、貨物輸送の大動脈でもあり、この提言が正しいという自信はありませんが、こういう提言が出てくるようになったということには隔世の感を覚えます。

2014年度末に予定される北陸新幹線開業に伴い、JRから経営分離される並行在来線信越本線北陸本線)の存続問題で、上越市議会の最大会派「毘風」は24日、存続に向けた巨額の財政負担は困難とし、並行在来線の経営分離後の実質的な廃線や、「ほくほく線」の新幹線新駅・上越駅(仮称)への延伸などを求める「提案書」をまとめた。25日にも、提案書を木浦正幸・同市長や県など関係機関に提出する。
並行在来線をめぐり、沿線議会から「廃線論」が浮上したことは、路線存続を前提とした県、市の協議に波紋を広げそうだ。
信越本線長野県境―直江津間、北陸本線直江津富山県境間の経営分離後の運営については、経営モデルなどを検討する「並行在来線のあり方懇談会」が、30年間で約386億円の公共負担を試算している。
「毘風」は提案書で、同新幹線開業後、「在来線の存続は極めて困難」とし、巨額負担は「市の財政状況では耐えられない」と強調した。
その上で、直江津駅以西と脇野田駅以南のバス運行を提案し、実質的な並行在来線廃線を主張。新幹線新駅の拠点性向上を目指し、「ほくほく線」の新駅乗り入れなど、同市が進めている新駅周辺開発計画の抜本的な見直しなどを求めている。
「毘風」は25日、記者会見を開き、提案内容について説明する。早津代表は「将来の市民負担を考えた場合、思い切ってバス運行に切り替える方法もあると提案したい」と話している。
(2007年5月15日=新潟日報