東海道新幹線栗東新駅凍結へ

まぁ、草津線沿線の住民以外はメリットなさそうですしねぇ。

栗東市の新幹線新駅問題は、自民党滋賀県連が「推進」から「凍結」へかじを切ったことで、新たな局面を迎えた。長年、計画実現の旗を振ってきた栗東市など推進派は、はしごを外され、追いつめられた形だ。自民党の方針転換には7月の参院選を前に、嘉田由紀子知事との対決色を完全に消そうという狙いが透けて見える。
「県議選で新駅凍結の民意がはっきりした。推進の姿勢を早く見直すべきだ」。23日に県庁の一室で開かれた県議会最大会派「自民党・湖翔クラブ」の政務調査会。県議の1人が声を荒らげた。多くの県議がうなずき、同調の意を示した。
20年以上も新駅推進の方針を掲げてきた自民党の方針転換には予兆があった。昨年7月の知事選。自民党民主党などが推す現職知事(当時)が、凍結を公約に掲げた嘉田知事に敗れた。自民党は、その後も新駅の必要性を強調した。ところが、昨年10月、県は再調査の結果、新駅の経済効果が当初見込みの半分にとどまると明らかにした。新駅工事費に充てるとしていた栗東市の起債についても2度の差し止め判決が出された。計画の難しさがあらわになっていった。
新駅問題を県議選の争点にしないため、自民党は嘉田知事に徐々に歩み寄った。昨年12月、「知事が新駅推進に転換すれば、協力する」。今年2月には「県や周辺市などでつくる駅設置促進協議会の結論に委ねる」と譲歩した。だが、今月8日投開票の県議選で、自民党は凍結実現の「抵抗勢力」とのイメージをぬぐえず、過半数割れと惨敗した。
(2007年4月24日=京都新聞電子版)