肥薩おれんじ鉄道駅舎被害
心無い人がいるんですねぇ。
肥薩おれんじ鉄道の駅で、トイレの便器が壊されたり、時刻表が焼かれるなどの被害が後を絶たない。今年は18日までに5件発生、2004年3月の開業時からの発生件数は45件に達した。経営不振が続く同鉄道。防犯カメラ設置などの対策も進んでおらず、利用客のマナー向上に頼るしかないのが実情だ。
同鉄道によると、被害は2004年度16件、2005年度12件、2006年度が17件発生した。このうち、鹿児島県側の被害が32件で熊本県側の13件を大きく上回っている*1。全28駅のうち18駅を占める無人駅*2での被害が増えているのも特徴だという。
阿久根市折口の折口駅(無人)では、今年3月14日に時刻表のアクリル製のカバーが燃やされ、同26日には男子トイレの小便器2つが石で割られた。被害額は2件で計約30万円に上り、阿久根署も器物損壊容疑で捜査している。いずれも修理のめどは立っておらず、破損した便器が無残な姿をさらしている。
相次ぐ被害に木村孝行同鉄道総務課長は「無人駅の社員常駐化や防犯カメラ設置も検討したいが、人もお金も足りず現実的に厳しい」と明かす。利用する機会が多い沿線の高校へ社員が定期的に出向き、マナー向上を訴えるなど、地道な取り組みを続けていく方針だ。
出水市の西出水駅では、同鉄道を利用する出水中央高校の生徒らが、2004年12月から定期的に駅の清掃活動に取り組み被害が減少したという。木村総務課長は「(肥薩おれんじ鉄道は)地域の人の支えが頼り。まずは自分たちの駅に愛情を持ってほしい」と訴えた。
(2007年4月19日=南日本新聞)
ちなみに同社の営業概況は以下のとおりです。
2004年度 | 2005年度 | |
営業収益 | 883百万円 | 823百万円 |
営業費用 | 960百万円 | 958百万円 |
営業利益 | ▲77百万円 | ▲134百万円 |
経常利益 | ▲76百万円 | ▲133百万円 |
当期利益 | ▲65百万円 | ▲135百万円 |