名松線列車逸走

大事故にならなくてラッキーでした。

20日1時頃、「津市一志町井生のJR名松線井関〜伊勢大井駅間の踏切付近に、ディーゼル車1両が止まっている」と付近の住民からJR東海信号通信指令に連絡があった。JR東海が調べたところ、家城駅で停車させた回送車両が動きだし、無人のまま松阪駅方向に約8.5km走っていたことが分かった。
JR東海によると、運行終了後の19日22時25分頃、運転士(30歳)が回送車両を家城駅に停めた際に、運転席のブレーキはかけたものの、手歯止めをしなかった。松阪方面に向け、わずかながら下り坂となっていたため、車両は20日0時10分頃にブレーキが緩み動きだし、上り坂に差し掛かった第四初瀬街道踏切付近まで走って止まった。
この間、約20分にわたり、平均約25km/hで走ったとみられ、3駅、計23ヶ所の踏切を通過したが、終電後のため、通過駅のホームに乗客はおらず、途中の踏切の遮断機や警報も正常に作動し、通行人や車を巻き込む事故はなかった。
JR東海の社内規定では、車両を止める場合には、ブレーキをかけ手歯止めを取り付けることになっている。
運転士は、主に名松、紀勢線に乗務しており、運転歴は2年4ヶ月。
(2006年8月21日=Chunichi Web Press)

<2006年8月22日追記>
と思ったら、往復する形で動いたので、一部の踏み切りは動作しなかったそうで。

通過した踏切23ヶ所のうち2ヶ所で、遮断機が下りていなかったことが22日、JR東海の調査で分かった。
ディーゼルカーは2ヶ所の踏切を1往復半して進行方向に前進していた。JR東海は踏切間をバックするなどしたため、遮断機の正常な動作が妨げられたとみて調べている。
JR東海によると、踏切の間は約420m。ディーゼルカーは2ヶ所の踏切を通過後、自然にバックし、後進して最初の踏切は警報機、遮断機とも作動しなかった。
ディーゼルカーは1往復後、再び前進。前進して最初の踏切で遮断機が下りなかったが、そのまま2ヶ所とも通り過ぎ、間もなく止まった。
(2006年8月22日=京都新聞電子版)