「パキシル」の危険性

この業界、関係者が多そうなので。

FDAは5月12日、日本でも販売されているSSRI系の坑鬱薬「パキシル」について、「服用した20歳代を中心とした若い鬱病患者に自殺を試みる行動が増える傾向がある」との警告を発表した。
SSRI系の坑鬱薬はどういう薬なのか。その作用は脳内でセロトニンが再吸収されるのを阻害するというもの。セロトニン神経伝達物質の一種で、精神の安定や自信と関係しているとされる。この薬を飲むとセロトニンの働きが高められ、鬱状態から解放されるという。また、従来の坑鬱剤に比べて口が渇くなどの副作用が少ないため、ここ数年で爆発的に使用量が増えている。
2000年ころまでは失業者と自殺者の数は連動していたが、失業者が減少に転じた2002年以降も自殺者の数が減らないのは、SSRI系の坑鬱剤の処方が関係しているのではないかと浜六郎医師(NPO法人「医薬ビジランスセンター」代表。大阪大学医学部卒)は推察している。「最近では、一度発作が起こっただけのパニック障害とも言えない人や、ごく軽微の鬱傾向の人にまで、SSRIを処方しようという傾向が強まっています」
実際、厚労省パキシルの「安全性は確立していない」として2003年に18歳未満への使用を禁止。同じ年にFDAは「パキシルは使用を中断すると『重大な離脱症候群をきたす』」と警告している。
(2006年6月20日夕刊フジBLOG