IPA X Autumn 2004(2日目)

「情報システムにとっての脅威とその対策」(講師:山口英(奈良先端科学技術大学院大学情報科学研究科教授))

  • ブロードバンド
    • 概要
      • 大きなパラダイムシフト
        • 過去の実績では対応できない脅威が顕在化
        • セキュリティ対策のアーキテクチャの変更
        • 運用に関わる知見蓄積の変質
      • 創意工夫の技術
        • 技術の利用
        • 非技術領域に対するスポットライト
        • 総力戦
    • The Internet : Global and Ubiquitous Infrastructure for Communication
    • 近年の特徴
      • 誰もがブロードバンド収容
        • ブレークスルーポイントは越えた
        • DoS攻撃にも便利
      • 実際に「財」がNW中を流れる
        • Computer Network is our giant wheel!
        • ビジネスは Computer Network なしでは成立しない
      • Invisible Computers
      • The Internet is "Dependable Infrastructure"
        • われわれの多くの活動がインターネットに依存している
    • Computer Network is for daily life!
      • NWがない生活は考えられない
        • 仕事にプライベートに、メッセージングを中心とした個人間のコミュニケーションは活発
        • 企業においては、その活動において不可欠に
      • 「コンピュータ・ネットワークが従来の通信システムとは何が違うのか」を意識しなければ、セキュリティに関連する問題を明確に捉えることはできない。
    • PSTN:網における技術が支配的
    • The Internet:端末における技術が支配的
    • 誰が責任を持っているのか?
      • エンドユーザのセキュリティ管理に全体が依存
        • Culture of Security (OECD Security guidline 2002)
      • エンドユーザが主人公なのに、その意識はない!
    • 復習:これまでのNW環境
      • 境界防衛
    • モバイル・コンピューティングの本質
      • 資源の侵入
      • 資源の持ち出し
      • 資源の盗難
    • The Internet for Everything
      • Always connected with global address
      • New services with various kind of devices
    • インターネットは「富」を運ぶ
    • 攻撃方法の例
    • 明確な意識をもつこと
    • Dependable / Critical Infrastructure
    • 大規模IT事故対策
    • トラブルは国民生活を直撃
    • 情報システムの脆弱性とそれを示すツール
    • リスクマネジメント
  • 認識すべきリスクは何か?
    • 情報システムを取り巻くリスク
      • Information Management
      • NW & System Operation
      • Asset Management
      • Business Operation
    • リスクの増大
    • 昨今の民間事業者における個人情報漏洩
    • 政府としてのリスク(ある一面だけ)
      • 延べ5.9億人分のデータ
  • したたかで重層的な対策を
    • 戦略概要
      • セキュリティ対策は組織の基礎体力向上につながる
      • ITの恩恵を最大化し、リスクを最小化する
      • トップのリーダーシップが鍵
      • チームワークが大切
      • 構成要素の役割を強く認識する
      • 強いコスト意識をもつ
    • なぜ情報セキュリティ対策なのか?
      • 組織を見直すことができる
      • 業務の進め方を帰ることも可能
      • 結果として組織の基礎体力向上につながる
    • 明確な目標設定
      • IT技術から得られる恩恵は最大化する
      • システムが抱えるリスクは最小化する
      • この二つの目標は両立可能
    • 誰が関わらなければならないのか?
      • 司法・警察とも(ex.どういう事態が発生したとき誰が警察に通報するのか)
    • 職員のマインド
    • 社長のリーダーシップは大切
      • トップの姿勢を皆が見ている
      • セキュリティ管理を成功させるも失敗させるも、実はトップのリーダーシップと姿勢に大きく依存
    • Security Policy=組織哲学
    • 運命共同体
    • チームワークの大切さ
      • やることはたくさんある、諦めたくなることもたくさんあるけれど、皆で力を合わせれば怖くない
    • 対策のモデル
      • 現時点で有効なサービスモデル−実際のシステム=差分を明らかにすること(監査・検査)
    • なぜ moving target になってしまうのか?
      • セキュリティ対策の定石は存在
      • サービスシステム・モデルは常に変化していく
        • サービス目的、外部要因等によって動的に変化
        • 常に見直しと更新が必要
        • アーキテクトの視点
      • セキュリティ対策はサービスシステムの一部
    • 監査・検査はなぜ重要か?
      • 理想のサービスシステムに対しての差分を明らかにする
      • 「見直し」プロセスは、中々、自分ではできない
    • 単一基準の怖さ
      • Moving target にアプローチする
      • Conpliance はビジネスを殺す(ISO14001で多発)
      • 誰もが満足するような基準は存在しない
    • 技術の変化は激しい
      • システム運用は3〜5年のスパンで設計
      • 新しい技術は日夜登場
      • システムに新しい技術をうまく組み込むための知恵が必須
    • 人的資源の確保
      • 投入できる人的資源を確保
      • 範囲を限定
    • セキュリティに必要な人的資源
    • 非技術領域こそ重要
    • 最大の罪
      • CSOの努力不足、能力不足
      • リスク放置=経営者の得意技
      • 「技術で何とか」=技術者の得意技
      • 問題のすり替え=役人の得意技