宮城県、山元町、JR東日本は7日、東日本大震災で被災したJR常磐線の復旧について、県と町が鉄道の内陸移設に必要な用地取得に協力することなどを盛り込んだ覚書を締結した。
 覚書などによると、同町内の現行区間(11.5キロ)を内陸側に約1キロ移設し、新しい坂元、山下両駅を設ける。
 県は用地取得のノウハウを持つ県土地開発公社を通し、JRの用地取得を支援する。町は、町実施の土地区画整理事業の地区内にある移設予定地を確保。JRが取得する。
 現行区間については、移設後に県と町が道路用地としてJRから買い上げることも明記した。県と町は高さ2〜3メートルの盛り土を行い、国が復旧工事に着手した海岸堤防と合わせて、津波防御に活用する。
 新ルートと県や町が管理する道路などが交差する場所は、立体交差で整備する方針。事業費や着工時期は未定。
(2012年5月8日=KOLnet)