つくば市で竜巻

6日13時前、茨城県つくば市や栃木県真岡市などで竜巻とみられる突風が発生、計約500棟の住宅などが損壊し、少なくとも40人以上がけがをした。
つくば市では男子中学生が死亡した。
茨城県防災危機管理課や県警などによると、つくば市では12時45分頃、北部の吉沼地区や北条地区で突風が吹き、100棟以上の住宅が倒壊したり屋根を吹き飛ばされたりする被害を受けた。約30人がけがをして救急搬送された。
多数の電柱がなぎ倒されたほか、落雷も発生し、17時現在、つくば市で約12,100世帯、下妻、筑西市でも計約100世帯が停電している。
栃木県東部の真岡市や益子町、茂木町でも同じ頃、激しい突風に見舞われ、消防などによると計9人が重軽傷を負った。屋根瓦が飛ぶなどの家屋損壊も3市町合わせて約320棟に及んでいる。小学校の窓ガラスが割れたり、納屋やビニールハウスが飛ばされる被害も出ているという。
気象庁によると、関東や東北地方の上空に寒気が流れ込み、大気の状態が不安定になっている。7日未明まで激しい突風や落雷、大雨の恐れがあり、同庁は各地に竜巻注意情報などを出し、「頑丈な建物内に避難して、土砂災害にも気をつけてほしい」と呼びかけている。
(2012年5月6日=YOMIURI ONLINE

茨城県つくば市で大きな被害を出した突風について、気象庁は7日、発達した積乱雲による竜巻と認定した上で、強さは6段階のうち下から3番目の「F2」だったと発表した。被害の範囲は長さ約15km、幅約500mにわたった。
竜巻は、発達した積乱雲に伴う上昇気流で発生した激しい渦巻きを指す。現地調査の結果、漏斗状の雲が目撃された上、電柱が渦巻き状に倒れるなど竜巻の特徴と一致した。
竜巻の強さは、建物などの被害状況から測る「藤田スケール」で認定される。弱い方からF0〜F5の6段階で、今回は住宅の屋根が剥がれるなどの「F2」(平均風速50〜69m/s)に該当した。「F3」は国内で3例しかない観測史上最大級で、自動車が空中を吹き飛ばされるほどの威力。
被害範囲は茨城県常総市からつくば市にわたる長さ約15km、幅約500m。竜巻は南西から北東に進み、常総市では小屋の屋根が50m飛ばされていた。竜巻が単体か複数かは断定できないという。
(2012年5月7日=時事)