KTX、脱線

2007年11月3日に釜山駅で衝突して以来の重大事故です。

11日13時40分ごろ、KTX京釜高速線光明駅近くの上り線トンネルで、釜山から光明駅に向かっていたKTXの車両が脱線した。KORAIL韓国鉄道公社)は、人命被害は出ていないと明らかにした。車両は下り線路の一部も覆っており、両方面とも運行が止まった。
警察によると、列車は光明駅500mほど手前のトンネルを徐行運転中、数回にわたり揺れ、客室車両10両のうち後方6両が線路を外れた。列車には100人ほどの乗客が乗っていたが、乗務員らが光明駅まで避難させた。
KORAILは脱線車両を回収する作業を進めるとともに、詳しい事故原因を調べている。
(2011年2月11日=聯合ニュース

<2011年2月14日追記>
これは、大変、まずいでしょう。こんなことを続けていると、そのうち300km/hで宙に舞いそうな悪寒が。

11日に光明駅で起きたKTX脱線事故は、車両の欠陥ではなく、線路のポイントを適切に修理せず、誤った調整を行ったことで発生した人災の可能性が高まった。
KORAILの職員は修理を誤ったばかりか、修理結果を管制センターに連絡していなかった。国土海洋部(省に相当)は、保守業者とKORAILの職員、管制センターなどのミスが重なり、脱線事故が起きたと推定している。こうしたあきれたミスが重なり、あわや大惨事を招くところだった。
(1)ナットの取り付け不良
11日1時半から4時半の間に線路のポイント整備を担当する業者は、光明駅のポイントのコントロールボックスで老朽化したケーブルを交換する作業を行った。国土海洋部によると、この業者は修理中にナット1個を取り付ける際、しっかりと締めていなかった。直径約7ミリのナットが事故のきっかけとなった。ナットが緩んでいたため、ポイントが作動するたびに警告信号が出た。
(2)現場職員、「直進」に設定
管制センターからエラーが頻繁に出るという連絡を受けたKORAIL関係者は、7時半ごろに光明駅の現場でポイントの点検を行ったが、原因を究明できなかった。ポイントにはさまざまな装置が複雑に設置されており、短時間では原因が分からなかったという。このため、同関係者はポイント修理を後回しにし、ポイントを「直進」のみ可能に設定した。国土海洋部の関係者は「光明駅に入線する大半の列車が直進するため、問題はないと判断したようだ」と説明した。
事故を起こしたKTX車両は、釜山から光明駅に到着後、光明駅で乗客を乗せ、再び釜山に引き返すため、ポイントを右側線路に切り替えようとした。しかし、ポイントが「直進」に設定されている状況で、右側線路に入ろうとしたため、列車が脱線したという。機関車を含む前4両は、慣性で線路上にとどまったが、5両目から後ろの6両は脱線した。同日朝にポイントが「直進」に設定されて以降、光明駅でポイントを切り替えようとしたのは、事故を起こした列車が初めてだった。
(2011年2月14日=朝鮮日報