岩泉線、土砂崩れで脱線

これを機会に廃止になったりするかもしれません。

31日7時35分ごろ、岩手県岩泉町のJR岩泉線の線路脇で土砂崩れが発生し、土砂が走行中の茂市発岩泉行きの列車(1両編成)にぶつかった。列車は緊急停止した。
県警などによると、乗客7人、乗員2人が乗っており、うち乗客2人が軽傷。列車は車体の後方が土砂に埋まっており、一部が脱線しているという。
岩泉線は単線で、現場付近は山あいの路線。
盛岡地方気象台によると、岩泉町付近では29日夕から30日夜にかけて、断続的に強い雨が降っていた。
(2010年7月31日=MSN産経)

<2010年8月1日追記>
もっと詳しく出ていました。

スイスの大惨事、あわや日本でも−。7月31日7時35分ごろ、岩手県岩泉町のJR岩泉線脇で土砂崩れがあり、走行中の茂市発岩泉行きの列車(1両編成)が土砂に乗り上げて脱線した。列車には乗客7人と乗員2人の計9人が乗っていたが、うち男性4人が打撲などの軽傷。土砂崩れ発生時、列車は線路を覆っている落石防止用の「落石シェルター」を通過中で、間一髪、重大事故を逃れた。
日本人観光客の死傷者を出したスイスの観光列車「氷河特急」の恐怖がよみがえる。「ゴォー」という地鳴りとともに、崩れ落ちる山の斜面。土砂に乗り上げ脱線した列車内は一瞬にしてパニック状態となった。
男性運転士(28歳)は7月31日7時35分ごろ、「第一大渡トンネル」を通過する前後に約50m先の線路を土砂がふさいでいるのを発見した。運転手はマニュアルに従い、規定の約50km/h以下で走行していた列車の緊急ブレーキを作動させたが、間に合わず、車両の前方部分が土砂に突っ込んだ。
列車は1両編成で運転席の後ろは、2つのトンネルのほぼ中間地点にある「落石シェルター」(長さ約19m)内。シェルターの上に大量の土砂が積もっていたことから「シェルターがなかったら大惨事になった可能性もあった」(JR東日本盛岡支社)という。乗員・乗客は、まさに九死に一生だった。
同支社などによると、運転士のほか横浜市の男性(49歳)、長野県の男性(48歳)と三重県の男性(63歳)の計4人が軽傷を負った。運転士は列車無線や携帯電話が圏外で通じなかったため、現場から約200mの線路脇に設置された有線電話まで歩き、事故を通報した。
7月31日夜現在、二次災害の危険もあるため復旧作業は見合わせており、岩泉線は全面不通。運行再開のメドも立っていない。運輸安全委員会は同日、鉄道事故調査官2人を現地に派遣した。岩泉線は単線で、現場付近は険しい山あいの路線を縫うように走る。
岩泉線岩泉駅近くには山口県秋芳洞(あきよしどう)、高知県・龍河洞(りゅうがどう)と並び、国の天然記念物に指定され、日本3大鍾乳洞に数えられる「龍泉洞(りゅうせんどう)」があり、全国から観光客が訪れるという。
盛岡地方気象台によると、岩泉町付近では7月29日夕から同30日18時までの24時間雨量が約120mmを記録。福田泰司・同支社長は同31日午後の会見で、岩泉線の雨量計は「運行規制値に達していなかった」などと説明した。
(2010年8月1日=SANSPO.COM