最後のリニア試験編成

いよいよ、実用レベルの編成での試験に入るようです。

JR東海は、2013年度をめどに、リニアの新型の試験車両を開発する方針を固めた。4代目にあたる今回の試験車両を、量産化前の最後の試験車両と位置づけ、2027年予定の開業時に使う量産車両のベースとしたい考えだ。これまでの4両編成から12両編成にして、車両メーカーに近く、設計などを発注する。
同社は山梨実験線でリニアの走行試験を始めた1997年以降、試験車両をこれまで3種類開発。現在使われている3代目の試験車両「ロングノーズ」は2002年に開発し、耐久性や騒音などを試験してきた。
開業後の状況により近い走行試験をするため、山梨実験線を2013年度末をめどに現行の約18kmから約43kmに延ばす計画だ。12両編成の新型試験車両も、これにあわせて投入するという。現行の3代目試験車両は4両編成だが、開業時を想定した長い編成で試験走行して車両や路線の問題点を洗い出す。
新たな試験車両は、2009年4月に改修された3代目の形状を引き継ぐ。3代目は当初、空気抵抗を減らすために先頭車両が約23mにわたり細く伸びていた。しかし車両の中が狭くなり座席数が減るため、先頭車両に覆いをかぶせる改修をし、細長い先端部分を約15mに縮めている。
現在、改修後の車両による走行試験が最終段階を迎えている。空気抵抗などに問題がないことを確認して、同様の形状を4代目にも採用するという。
(2010年6月22日=asahi.com