名松線、一部廃止へ

2009年10月14日の日記の続編です。合理的な結論になったようです。

台風18号の影響で一部区間の不通が続いている三重県のJR名松線(松阪〜伊勢奥津駅、43.5km)について、JR東海は29日、不通区間(家城〜伊勢奥津駅、17.7km)を廃止し、バス輸送への切り替えを決定、地元自治体と協議を始めたことを明らかにした。JR東海発足後、同社が鉄道路線を廃止するのは初めて。
今月8日の台風では、同線の39カ所で線路上に土砂が流入したり、盛り土が流れ出すなどの被害が発生。同15日から松阪〜家城間で鉄道運行を再開したが、家城〜伊勢奥津間は代行バスを運行、被害調査を進めていた。
記者会見で中村満・鉄道事業本部長は廃止を決めた理由について、険しい地形のため速度制限や雨量規制が厳しいこと、仮に復旧しても、台風18号以下の風水害で長期の運転規制が起きうること、周辺道路が改良され、バスの方が安全で安定した輸送を行えること、利用者の減少などを挙げた。28日、三重県や津、松阪市に考え方を伝えたという。
地元の同意が得られ次第、国土交通省に同区間の廃止届を提出する。代行バスは現在、三重交通が1日11本を運行しているが、廃止後も同社へ委託するとみられる。
名松線は1935年に全線開通。1987年度には1日当たりの利用者は1,670人だったが、2008年度は同700人に減少。特に家城〜伊勢奥津間は、1987年度の同430人から同90人にまで減った。
(2009年10月29日=毎日.jp)