OracleによるSun Microsystems買収に欧州委員会が待った
MySQL問題キター!
欧州連合(EU)の欧州委員会は9月3日、米Oracleによる米Sun Microsystems買収に関するさらに詳細な調査を開始することを発表した。委員会はこれまで行った調査により、この買収が欧州におけるデータベース市場の競争に及ぼす影響に重大な懸念が浮上したとしている。90日の調査期間を設定し、2010年1月19日にこの買収に対するEUの決定を下すという。
これまでの調査の結果、Oracleのデータベース製品とSunのオープンソースデータベースのMySQLは直接競合していることが明らかになったとし、今後の調査でOracleが買収後、MySQLをオープンソースのデータベースとして引き続き開発を進めるかを含む幾つかの問題を解明するとしている。
欧州競争政策担当委員のニーリー・クロエス氏は声明文で「世界市場をリードするプロプライエタリなデータベース企業が、やはり世界市場をリードするオープンソースのデータベース企業を買収する影響について、慎重に調査する必要がある。景気後退の中、プロプライエタリなソリューションの代替としてコスト効果のあるオープンソースのソリューションへの需要は高まっており、欧州委員会としてはこうした代替製品の継続を保証する必要がある」と語った。
Oracleは同日、「欧州委員会は9月3日、OracleのSun買収に関する第二段階の調査を開始した」という短い声明文を発表した。
Oracleは4月に総額74億ドルでSunを買収すると発表した。7月にはSunの株主が、8月には米司法省が同買収を承認しており、完了は欧州委員会の承認を待っている状況だ。
(2009年9月4日=ITmedia)