JR東日本越中島変電所で火災

変電所がらみの事故が続いていますねぇ。過去の事例をまとめておきます。
2006年09月28日:京葉線東京駅火災
2008年04月10日:国分寺変電所火災
2008年11月20日:八王子変電所火災
多すぎますね。今回の事故の問題点は2つ。1つ目は、電車の検修はキチンと行われていたのか。2つ目は、なぜ変電所で火災が発生したのか*1です。

30日13時50分頃、JR東日本越中島変電所から出火し、同変電所から送電を受けている京葉線が東京〜蘇我間の全線で運行できなくなった。
全線での運転再開は約7時間後の20時55分頃で、166本が運休したほか4本が遅れ、約138,000人に影響が出た。
JR東日本によると、新木場〜葛西臨海公園間の架線で停電が起き、同区間の線路上で下り普通電車(10両編成)が停車。ほぼ同時刻に、越中島変電所で火災警報が鳴ったため確認したところ、過電流を防ぐためのブレーカーの一部が焦げているのが見つかった。このため、同社はこの電車の電気回路に異常があってショートした結果、変電所のブレーカーに過大な電流が流れて火災につながった可能性が高いと見ている。
停車した電車の車内には、約500人の乗客が閉じこめられ、約1時間後、全員が線路に降りて約300m離れた新木場駅まで歩いた。乗客に体調不良を訴えた人はいなかったという。
東京ディズニーランドを運営するオリエンタルランドは社有バスで東京メトロ東西線浦安駅までピストン輸送を行った。
21時頃、舞浜駅で「まもなく運転再開」のアナウンスが流れると、バスを待っていた人たちが一斉に改札口になだれ込み、一時混乱状態に。小さい子供も多かったため、駅員らが拡声機で「走らないでください」と呼びかけ、千葉県警の警察官も出動して警戒に当たった。
(2009年7月30日=Yomiuri On Line)

<2009年7月31日追記>

立ち往生した電車2両目の床下に据え付けてある分電装置の端子が焼け切れていたことが31日、JR東日本の調査で分かった。何らかの原因でショートしたとみられる。ショート時に発生した過剰な電流がレールの電気回路を通じて近くの変電所に逆流、変電所のブレーカーを壊し、架線の停電を引き起こしたらしい。
電車の故障が変電所施設の破壊につながった珍しい事例で、関東運輸局は同日、JR東日本に原因究明と再発防止策を取るよう警告した。同社は端子がショートした原因を引き続き詳しく調べ、同じ系統の電車約1,400両を一斉点検する。
JR東日本によると、電車は10両編成で、うち車輪を動かすモーターが付いている6両の車両下部に、架線から受け取った電気を隣の車両に分配する装置が付いている。ショートして切れたのは前から2両目の装置の銅製端子(直径約3cm、長さ約10cm)で、装置内はすすで真っ黒になっていた。
分電装置は3カ月に1度、通電異常がないか点検しており、直近の7月8日は正常だった。2005年3月に京浜東北線で同種の停電トラブルがあり、車両から異常電流が流れ出ないよう対策を進めていた。
(2009年7月31日=TOKYO Web)

*1:地絡事故は想定内なはずです。