TLD自由化

何やら、怪しげなことが起こりそうな悪寒。防衛的ドメイン取得も増えそうだし。

ドメイン名やIPアドレスの管理を行なっているICANNの役員会は26日、インターネットのトップレベルドメイン名(TLD)について、これまでよりもはるかに自由に選択できるようにする方針を盛り込んだ勧告を承認したと発表した。
現在、「.com」「.org」などのgTLDは、21種類が設けられている。今回承認された勧告ではこの制約を緩め、自分の名前や企業のブランド名、業界名、町の名前など、さまざまなTLDを使用できるようにする。すでに、町の名前を付けた「.nyc」(ニューヨークシティ)、「.berlin」「.paris」などの登録に関心を持つ団体がいるという。
また、この勧告の一部として、アジア、中東、東欧、ロシアで使用されている文字をTLDに使用できるようにする計画も進められている。
登録したい団体あるいは個人は、指定された期間内に申し込みを行ない、評価プロセスを経て承認された後に、使用できるようになるとしている。現在の計画では、2009年第2四半期頃に申し込みができるようになる予定だ。
なお、どのようなTLDでも承認されるわけではない。商標については、自動的に予約されるわけではないが、商標の保有者が後から異議申し立てをした場合は考慮される。また、不快な、モラルに反するような名前の評価を取り扱う仕組みもICANN外に設けられる。
今回は、ICANNの役員会によって勧告が承認され、第一歩を踏み出したかたちになる。実際に機能するまでには、実装計画の最終版がICANN役員会によって承認されなければならない。この最終版は2009年初頭に公開される予定だ。
(2008年6月27日=INTERNET Watch