長崎新幹線起工式

地元は負担に耐えられるのでしょうか?それ以上のメリットがあればいいのですが、難しい気がする悪寒。JR九州は、嬉野温泉を取れるので損はしないでしょうね。祐徳バス危急存亡の秋を迎えそうです。

博多と長崎を結ぶ九州新幹線西九州(長崎)ルートの武雄温泉〜諫早間(約45.7km)の起工式が28日、佐賀県嬉野市であった。開発中の軌間可変電車フリーゲージトレイン)を使って在来線も走行させる方式で、2018年度末までの開業を目指す。新線の総工費は2600億円。整備新幹線計画に盛り込まれてから36年目の着工となった。
ただ、地元では巨額の負担による費用対効果には疑問の声も上がっている。総工費のうち国が1733億円をもつが、長崎県も297億円、佐賀県も180億円を負担する。時短効果は、博多〜長崎間が現行の最速の特急より26分短い1時間19分、博多〜佐賀間に限ってみれば5分しかない。着工条件だった地元合意を取り付けるため、並行する長崎本線の20年分の赤字の一部や維持管理費60億円を両県で負担することも決まっており、多くの懸念を抱えたままの見切り発車となった。
九州新幹線では、先行する鹿児島ルートが、2004年3月に新八代鹿児島中央の127kmで部分開業し、残り博多までの130kmも2011年春までに完成し全線開通する。
一方、長崎ルートは、政府・与党が2004年末に「全沿線自治体の同意」を条件に着工を認め、2005年から調査費もついたが、長崎本線第三セクター化や廃止の恐れに危機感を強めた沿線の佐賀県鹿島市江北町が反対を続け、計画は頓挫。昨年12月、両県が長崎本線の赤字の一部や維持費60億円を負担することを条件に、JR九州長崎本線の経営継続に合意し、ようやく着工のめどが立った。この負担割合が長崎2対佐賀1に決まったのは起工式直前の24日だった。
長崎本線並行在来線部分を走る特急の運行本数は現行の1日あたり26往復から5往復に減る見込みで、沿線からは地域の「地盤沈下」を心配する声が聞かれる。JR九州も、年間1億円と試算される赤字路線を支え続けるリスクを背負い込んだ形だ。
(2008年4月28日=asahi.com