のぞみから飛び降り

今、速度が5km/h以上になるとドアコックのカバーが開かなくなるように改造を進めているのですが、この編成は未改造だったようです。

22日20時10分頃、JR東海道新幹線浜松〜掛川駅間で、走行中の新大阪発東京行き「のぞみ150号」(16両編成)から男性乗客が飛び降りた。JR東海静岡県警が付近を捜索した結果、天竜川に架かる鉄橋の線路上で遺体を発見した。
のぞみは現場に数十分間止まった後、静岡駅で停車。東海道新幹線は東京〜新大阪間で上下線とも一時運転を見合わせ、22時55分に下り線が、23時9分に上り線が運転を再開。上下合わせて44本の列車に遅れが発生、約4万2000人に影響した。
JR東海静岡支社によると、男性が飛び降りたのは先頭から14両目(3号車)の自由席喫煙車両。デッキには財布があり、中の免許証から福岡市の27歳の男性とみて、磐田署で調べている。
男性は、東京方向に向かって車両前方左手のドア上にある非常用開扉レバー(ドアコック)を自分で操作し、手動でドアを開け、飛び降りたらしい。運転士がドアが開いたことに気付き、緊急停止したが、200km/h以上だったとみられる。
のぞみは新大阪を18時47分に出発、名古屋に停車した後で、東京に21時23分に到着予定だった。
現場は浜松駅から掛川駅方面に東約9km。3号車の男性会社員(32歳)によると、突然何かがぶつかったような衝撃を感じた。直後に緊急停止し「不審者が扉を開けた」とのアナウンスが流れた。トイレに立った男性が瞬間を目撃し、乗務員に説明していたという。
走行中の新幹線からの転落事故は2007年3月、菊川市内のトンネルで男性=当時(42歳)=がドアコックを操作し飛び降りて自殺。1994年8月に島田市、1990年8月に牧之原市(旧榛原町)でも、同様のケースがある。
JR東海は、名古屋駅で始発列車を待つ乗客のため、23日未明から10両編成の在来線車両を開放。東京、新大阪両駅でも車両をを開放した。
(2008年4月28日=CHUNICHI Web)