ANAシステム障害で欠航

日本UNISYSが手がけた案件のようです。

27日午前、ANAの国内線システムに障害が発生し、全国の空港などで予約や発券、搭乗手続きがしにくくなった。羽田と地方を結ぶ便などに最大2時間以上の遅れが生じ、16時までに羽田空港を出発するANA全便の欠航を決めた。
ANAによると、障害が生じたのは、予約や搭乗手続き、手荷物管理などをするシステム。同日未明から不安定な状態が続いていた。手作業による発券などで対応しているが、手続きに時間がかかるため、便数が多くなるにつれて運航への影響が大きくなった。
ANAのシステムを利用しているSNAやIBEX、AIR DOにも影響した。
(2007年5月27日=NIKKEI NET)

5月27日未明から、ANAの国内線において、予約搭乗手続きや手荷物管理を担当するチェックイン・システムに障害が起きていた問題は、「ホスト接続システム」の入れ替えが原因だった。ホスト接続システムは、チェックイン・システムが稼働するメインフレームと約1万台の操作端末を接続するためのものである。
同社は24日までの約2週間で、合計6系統あるホスト接続システムのうち、3系統のハードウエアを更新していた。その更新した3系統が今日の始発便から性能劣化し、「情報が詰まった状態になった」(広報室)という。原因を調査する一方、同社は15時半、更新した3系統を古いシステムに戻すことでシステムを復旧させた。更新したホスト接続システムが性能劣化した詳細な原因は、「いまだ調査中」(同)だ。
18時からは運航を再開したが、機材繰りの影響で一部は遅延や欠航が続く見通し。同時刻時点で欠航は122便で、影響人数は19,500人。1時間以上遅延したのは176便で、22,400人に影響が出た。なお、チェックイン・システムが稼働するメインフレームの処理量は、1日最大650万トランザクションである。
(2007年5月27日=NIKKEI BP)

前日の兆候を活かせなかったのは、問題でしょう。

ANAが5月27日、国内線システムで発生させた大規模障害で、システムとあわせてネットワーク機器にトラブルが起こっていたことが分かった。同システムは、予約・搭乗手続きや手荷物管理をするもの。
ANAによると前日26日の朝、このチェックイン・システムの本番系のネットワーク機器が障害の兆候を示し始めたという。一方、システムは27日未明から処理能力の低下が深刻となった。
このため、27日9時30分、ネットワークをバックアップ系に切り替え。その後、機器をメンテナンスし、14時30分に再度ネットワークを本番系に切り替えた。
一方のシステムは11時、24日までに更新した「接続系システム」のハードウエアとソフトウエアとも旧システムに切り戻し。12時30分、アプリケーションの稼働するメインフレームに滞留していたデータを除去。15時頃からシステムが通常の状態に戻った。
接続系システムは、約1万台の搭乗系端末とメインフレームの中間にあるもの。また、新たにトラブルが判明したネットワーク機器は、センター側と搭乗系端末を結ぶものだった。
トラブルはなぜメインフレームにデータが滞留したのかが、焦点となっている。接続系システムとネットワーク機器、それぞれの障害の因果関係については「調査中。現在のところ見極められていない」(広報室)。なお、障害を起こした接続系システムの再度の刷新については「現段階では未定」(同)としている。
障害の影響は28日も続く。1便が欠航し、9便が遅延しているという。28日午後から通常運航に戻る見通しだ。27日は130便が欠航し、306便が遅延。合計で79,300人の足に影響が出た。
(2007年5月28日=NIKKEI BP)