南海電鉄の運転保安投資

南海電鉄は総額79億円を投じ、安全対策の強化に乗り出す。新型ATSの整備や運転状況記録装置の搭載を進めるほか、防護無線の設置路線も広げる。関西ではすでに近鉄が新型ATSの導入を決めており、JR福知山線脱線事故を受けた安全対策強化の動きが関西の私鉄各社に広がってきた。
今回、南海電鉄が導入する新型ATSは信号やカーブ、分岐点などの情報を地上装置から列車に送り、列車側でどの時点でどの程度の速度が最適かを計算。その速度を超過すると自動的にブレーキを作動して減速させることができる。従来型に比べて安全性が向上するほか、停車させずに済むことからダイヤの乱れも減らせるという。
(2007年2月24日=NIKKEI NET)