紀勢本線踏切不動作

遮断機が降りなくなっちゃったのはマズイ。検知できなかったのも、不安の種です。現場はこの辺かな。

三重県紀北町海山区上里のJR紀勢本線向井東第2踏切で27日、列車が近づいても警報機と遮断機が作動しなくなるトラブルが起きた。
JR東海によると、この日朝、現場付近では激しい雷雨となっており、踏切のある区間は一時、列車の運行を見合わせていた。11時半頃に運行を再開したが、同日12時頃、「遮断機が下りていない踏切を列車が通過した」との電話が同社にあった。これを受けて同社は現地に社員を出し、同日12時半頃に初めて、警報機や遮断機が作動しないトラブルが分かった。踏切には故障を示す表示も点灯していなかった。
踏切のトラブルは、主な在来線の運転を管理する東海総合指令所(名古屋市)で分かるはずだったが、ここでも故障表示が出ておらず、把握できていなかった。
同社は社員を配置して踏切の利用者に注意を呼びかけたが、それまでに少なくとも3本の列車がこの踏切を通過した。
問題の踏切は三野瀬駅と船津駅の間にあり、幅約3mの道が線路と交差している。集落のはずれにあり、近所の人の話では、主に地元住民が利用しているという。
(2006年8月28日=asahi.com

ラッキーだったようです。

JR東海の社員が現場に到着する前に特急列車と乗用車が衝突寸前になるトラブルが起きていた。
踏切近くに住む浅川研町議(56歳)によると、同日正午前、上りの特急「ワイドビュー南紀」(乗客約50人)が踏切にさしかかったところ、乗用車が列車に気付かずに踏切を渡ろうとしたため、浅川さんが大声で叫び、踏切の反対側にいた別の車がクラクションを鳴らすなどして知らせたため、乗用車が急停止して衝突を免れた。
浅川さんは「列車までは数十cm程度の近さだった。乗っていた人は顔が真っ青だった」と話している。
警報機と遮断機は27日夜に部品交換をした結果、正常に作動するようになった。JR東海は28日朝、復旧と判断し、社員を引きあげた。故障の原因はまだ不明という。
(2006年8月28日=asahi.com

降りっぱなしの方が、安全サイドに振れているので、まだ良しです。

三重県南部のJR紀勢本線で、26日夜から27日にかけて激しい雷雨に見舞われ、列車が近づいても警報機と遮断機が作動しなかった問題で、遮断機が下りたまま警報機が鳴り続けた踏切が21カ所あったことが分かった。
JR東海によると、故障は紀北町紀伊長島から紀宝町鵜殿までの約80km間にある踏切約70カ所のうち21カ所で、26日21時から27日8時にかけ、断続的に発生したという。中には4時間も鳴り続けた踏切もあったという。故障の原因について、JR東海は「周辺の落雷によって誤作動を起こした」としており、詳しく調べている。
故障していた間には熊野市内で、御浜町の病院に急患を運ぼうとした救急車が、踏切を渡れず迂回していた。熊野消防署関係者によると、「事前に病院から踏切が渡れないことの連絡があり、数分間程度の遅れで大事には至らなかった」という。
(2006年8月29日=asahi.com

<2006年9月15日追記>

JR東海によると、落雷故障時に同社社員が踏切脇にある制御装置の入った箱を開け、別の部品と交換した際、雨水が浸入した。手順通り小雨になるのを待ち、傘を差すなどしたが、数滴の雨水が電子基板に付着。復旧後、保線作業用の踏切使用停止スイッチをショートさせたため、制御装置は特急の接近を検知しながら、警報機と遮断機を作動させなかった。
同社は「再発防止に最大限努力する」と説明、約1億円をかけて再発防止策を急ぐ方針を明らかにした。雨天作業時は制御箱を小型テントで覆う一方、管内の在来線にある約400ヶ所の同種の踏切で、基板に防護フィルムを張ったり、踏切使用停止スイッチを2系統化したりする他、誤作動を運行監視装置に自動通報する機能も追加する。
(2006年9月15日=Chunichi Web Press)