VSE雨漏り

雨漏りがあったのは今月8日、箱根湯本発新宿行き上り特急「はこね14号」。定刻の12時49分、町田駅を出発して数分後のことだった。
「最前列から4番目の展望席に座っていた乗客の男性が、運行1周年記念乗車証を配ろうとしていた車掌を呼び止めた」と証言するのは、先頭車両後方に乗車していた鉄道好きの男性会社員(28歳)だ。
「車掌は急いでフキンを持ってきた。そして車両の壁と壁のすき間に挟んだ。目をこらして見ると、水が滴り落ちていた。車掌は丁寧に謝り、『後ろの車両に空席があります』と乗客1人を誘導した」
その後、車掌はコーヒーを運んでいた客室乗務員と協力して粘着テープでフキンを固定した。水はすき間ではなく、天井の方から壁を伝っていた。車掌は「雨漏りじゃないと思いますけど」と話していたが、走行時、外ではやや強い雨が降っていたという。
「2階運転席の非常脱出用扉のすき間から雨水が入ってきた。点検したところ、扉と車体の間に接点の不具合があった。列車は新宿に到着後、点検したが雨がやみ、天気予報も晴れだったのでそのまま運行を続け、夜に車両基地で修理した」(小田急広報部)
小田急VSEを2編成保有しており、今回の一件から、すでに展望席のある車両のすべてに雨漏り対策の補修を完了したという。
(2006年4月13日=ZAKZAK